no imege

第88回 鎌倉怪談巡礼 其之Ⅱ

今回は新たな〈怪談の土壌〉を求めて東の古都・鎌倉にフォーカスする。 六月の第八十七回例会の堤邦彦報告では古典的霊異を概観した。続く七月第八十八回例会は、よりマニアックな「塔の辻」の由来をとりあげ、鷲の難にあって骨肉四散した幼児の供養をめぐる話の成り立ちを探った。 由比ガ浜大通りに程近いささめ笹目ヶや […]

no imege

第87回 鎌倉怪談巡礼 其之Ⅰ

怪談は土地との深いつながりを持つ。とくに古典怪談においては。自明の事で柄ではあるが、フィールド情報との関連は一つ一つ確かめる必要がある。そのような趣旨で以前(2019)京都を舞台とする江戸期の怪異譚を取り上げ、淡交社刊『京都怪談巡礼』のまとめ、またその中の何話かは怪談朗読団体・百物語の館の台本に仕立 […]

no imege

第71回 『因果物語』の怪談あれこれ2

前回に引き続き、片仮名本『因果物語』(寛文1・1661)を検討した。 今回は「燃える墓」「僧と幽霊の接触」「その他」のトピックスを設けて、曹洞宗との関わりや鈴木正三関係資料との比較、近世初期怪談への継承について議論した。 研究会では、仏教唱導と怪談との相違点、取り上げた話の「因果」とは何か、といった […]

no imege

第70回 『因果物語』の怪談あれこれ

江戸時代初期の仏書である片仮名本『因果物語』(寛文1・1661)には、数々の後代に継承される怪談の原型が備わる。 三河武士を出自とする禅僧・鈴木正三のもとに集められた話を弟子たちが編集して刊行したものである。 これまでにも様々な研究が行われてきたが、あらためて怪談研究の観点から検証しなおす端緒とした […]